再就職等監視委員会委員長および委員の国会同意人事について
天下り官僚?い完了。
再就職等監視委員会委員長および委員の国会同意人事についてである。再就職等監視委員会とは所謂天下りを監視する第三者機関である。再就職等規制には、他の職員と元職員の再就職依頼や情報提供等規制、現職職員による利害関係企業等への求職活動規制、再就職者よる元の職場への働きかけ規制の3つの規制がある。令和4年の摘発は2件のみ。違反行為の事案は少ない方が良い。しかし、ほぼ無いに等しい。違反がないからと言って監視委員会がなくなると違反が増えないとも限らない。そこで、再就職等監視委員会の規模を縮小してはどうか。唯一の常勤委員である会長も非常勤委員で十分であろう。事案はほぼ無いに等しいのだし、調査は職員が行うことである。毎日、会長が出勤する必要性はないのではないか。会長職の報酬は年2081万円という高額だ。他の非常勤委員と同様に月1回の会合で事足りると考える。
さて、今回の人事案は常勤である会長と非常勤の委員4名の人事案である。つまり、委員は全員が謀られる対象となる。会長は昨年に東京家庭裁判所の所長を定年退官した岩園敦雄氏が新任予定となっている。法曹一筋であり司法研修所長を務めたこともある。長野地裁所長、東京地裁部総括など要職を歴任している。岩園氏の正義感と倫理観を信じることとして人事案には賛成するべきだと思料する。
非常勤委員に再任予定の鍋島美香氏は成蹊大学法学部教授である。選考は行政学であり、かつて行政管理研究センターの調査員を勤めた経験もある。総務省、外務省、人事院の各種諮問委員会の委員を歴任している。専門性を活かせる委員であると目せることから再任案には賛成することが妥当と考える。
非常勤の委員に再任予定の橋爪隆氏は東京大学大学院法学政治学研究科教授である。専門分野は刑法である。司法試験考査委員や日本刑法学会理事も歴任している。考えようによっては監視機関の委員には適していると思える。よって、再任案には賛成するべきだと思料する。
非常勤の委員に再任予定の原田久氏は立教大学法学部教授である。専門は行政学である。かつて文科省の再就職コンプライアンスチームの構成員や総務省の人事評価制度委員会のメンバーでもあった。当会の委員に再任されることは適材適所の面からも最適であると考える。
最後に非常勤の委員として新任予定の木野綾子氏は弁護士である。裁判官の経験もある。内閣人事局の公務員関係判例研究会の委員も務めていた。適任かどうかは不明であるが、会長が元裁判官であることからカウンターパートの人材として弁護士の起用は必要だと考える。
以上、同意人事案には総じて賛成であるが、再就職等監視委員会の存在意義に関しては急速に衰えていることは確かである。
参考
再就職等監視委員会 内閣府
https://www5.cao.go.jp/kanshi/index.html
活動状況
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