中央社会保険医療協議会共益委員の国会同意人事案について

イエンエイエン

 中央社会保険医療協議会共益委員の国会同意人事案についてである。1か月前にも当会の同意人事案があり調べたばかりだ。中央社会保険医療協議会は薬価も含めた医療報酬を検討する協議会であるが医療従事者だけでなく保健加入者や学者が加わって協議する体制となっている。医師の大半は日本医師会の推薦者で占められる。学者はロジカルに医療報酬を算定すると共に公益を代表する存在として加わる。医師や歯科医師、薬剤師が7名、健康保険加入者等が7名、学者等が6名で構成される。全員が非常勤で任期は2年と短い。

 日本歯科医師会から自民党への迂回献金問題や自民党最大派閥への闇献金事件など汚職の温床と言われてきた経緯があり、診療側8名、支払側8名、公益4名の20名体制であったのが診療側7名、支払側7名、公益6名に変わり日医の推薦枠が減らされ病院代表の枠と公益委員が増員された。ちなみに迂回献金問題で名前が取り沙汰されたのは当時日本医師会会長であった自見庄三郎氏、闇献金が発覚したのは自民党最大派閥の橋本派。自見庄三郎氏の娘である自見英子氏と橋本龍太郎氏の息子である橋本岳氏は夫婦の仲となっている。自見庄三郎氏は郵政選挙で落選後に日医会長選でも武見敬三氏に敗れた。その後、自見氏は国民新党の参院選比例で復活当選。逆に武見敬三氏は落選した。その後、武見氏は繰り上げ当選となり現在は厚労大臣に任命されている。2013年、自見庄三郎氏の引退に際して自見氏の娘である自見英子氏は自民党に復帰して参院比例で当選し現在に至る。橋本龍太郎氏の息子である橋本岳氏は2005年、2009年と連続して父から受け継いだ岡山4区で落選している。2009年に至っては比例復活すらできなかった。2012年に初めて小選挙区で当選した橋本岳氏は父同様に厚労族議員と言われている。

 さて、中医協委員の人事案に戻す。再任予定の永瀬伸子氏は再任されると3期目である。少し長いような気がするが一回の任期が2年と短いこととまだ64歳であることから問題はないと考える。永瀬伸子氏はお茶の水女子大学大学院人間文化研究科創成科学ジェンダー学際研究専攻長という少しおどろおどろしい肩書を持つ経済学者である。政府税制調査会特別委員や総務省の統計委員会委員や人口戦略会議副議長を務めている。日本学術会議では第一部会総合ジェンダー分科会委員長、日本学術会議経済学委員会幹事を歴任している。研究分野は労働経済学および社会保障論、計量的な実証分析、ジェンダー格差等である。出産奨励的な社会に対して批判を強めている印象。委員の再任ついては反対しない。3期目を再任する必要を感じないが否定する理由も見当たらないという消極的再任。とりあえず、人事案には賛成することが適当であろうと思料する。


永瀬伸子 Wiki

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B8%E7%80%AC%E4%BC%B8%E5%AD%90

中央社会保険医療協議会 Wiki

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%9D%E9%99%BA%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A

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