中央社会保険医療協議会共益委員の国会同意人事について
健康ぼけん・・・。
中央社会保険医療協議会共益委員の国会同意人事についてである。中央社会保険医療協議会は医療保険の診療報酬の改定および療養担当規則の改定に関して厚生労働大臣の諮問を受けて審議や答申するほか自ら建議することを任務とする厚生労働大臣の諮問機関である。協議会の委員は健康保険を代表する委員が7名、医師を代表する委員が7名、公益を代表する委員が6名となっており、総勢20名で構成されており全員が非常勤である。
2009年の政権交代に伴い民主党の仙谷由人が「公益委員というのは一体全体、医療や医療経営というのを分かっているのかと。診療報酬の付け方として、ことここまで来させて、国民から怨嗟の声が上がって、民間病院の首が全部絞まって公的病院は赤字だらけ。国って何なのかと、中医協という存在はそういうことは考えなくてよかったのかと。公益委員の役割は何だったのか」と述べたことがある。民間病院が全部無くなるなんてことは起きていないし起きない。薬価も含めた医療報酬を検討するのであるからこそ医療従事者や保健機関だけで決めていてはいけない。学者が俯瞰的に算定することは当然のこととして公益に繋がる。保険、医療、学術のバランスをとって決めることが肝要であろう。また、医療報酬だけでなく医療の質指標の算定方法を取り決めて公開した。全9指標から成り医療安全、感染管理、ケアを数値化できるようにした。医療の可視化を推進することは公益に繋がる。
さて、再任予定の小塩隆士氏は一橋大学経済研究所教授である。医療、介護、年金といった社会保障分野の専門家である。経済企画庁に勤務した経験や社会保障審議会年金部の委員を務めたこともある。法学と経済学の複眼視点からの検討も期待できることから小塩氏の再任案には賛成するべきだと考える。小塩氏は3期目となるので今回が最後の任命となる。
参考
中央社会保険医療協議会 厚生労働省
https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/shingikaitou_08_01_18.pdf
中央社会保険医療協議会 Wiki
全国で共通して計測が求められる「医療の質指標
https://jq-qiconf.jcqhc.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2023/06/reizi_shihyo_v1.0.pdf
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