参議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案に関する件

参議院に行こっかい。

 参議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案についてである。参議院事務局の職員の定数は1212名であるが、それを1213名に変更する案である。たったの1名の増員であるが10年ぶりの増員であるとのこと。理由は最近はやりの「ワークライフバランス推進」のため。規模の小さな定員の増加に関する理由では良く見るお題目である。

 近年、IT技術が目覚ましく進展していることから行政も民間もDX化を推進し急速に効率化している。同時に生産人口も減少も進んでおり作業の合理化を進めることで労働力を補う努力も怠らない。そこに来て参議院事務局の増員案であるから、どうなんだ、とは思ったものの働き方改革は官民問わず浸透しつつあり、労働時間の是正、正規・非正規間の格差解消、多様で柔軟な働き方など順応し是正しながらの運営であったと察する。

 法制局などでは時には作成依頼を、多忙を理由に2か月も待たされた挙句、前書きのような一分で終わらされることもある。よほど忙しいのか、よほど嫌われているのか、どちらかである。議会はそんな事情は汲んでくれないのだから自身で出来る範囲で取り組むしかない。少数政党だから特にそのような扱いになるのかもしれない。文句ばっかりも言っていられない。大きな政党ほど政策実現の可能性は高いし、世論の後押しもあるのだから対応を優先するのは当然と言えば当然である。

 色々と思うところはあるが本案には賛成するべきだと考える。1名とは実に現実的で実感が籠る案だと感じるからである。言い換えれば切実な感じすらする。10年ぶりの増員がたった1名だとしても職員のモチベーションのアップに繋がるかもしれない。

 参議院事務局のことを少し紹介しておく。参議院事務局は参議院に附置される補佐機関。常任委員会に置かれる常任委員会専門員及び調査員も参議院事務局の職員である。事務総長をトップとし、事務次長が次ぐ。秘書課・議事部・委員部・記録部・警務部・庶務部・管理部・国際部・企画調整室・常任委員会調査室・特別調査室が設置されている。ちなみに参議院法制局は参議院事務局からは独立した機関である。仕事を大きく分けると3つ。会議のための資料作成や議事手続きの事務などを行う「会議運営」、議員からの依頼や議案の審査のために調査を行う「調査」、そして議員のさまざまな活動を事務面で補佐する「総務」。法律の制定に関わる仕事だけに決してミスが許されない場面も多々あり、繊細な仕事ぶりが必須である。

 ひとつ参議院事務局に求めるとしたら、紙の情報が多すぎること。紙の資料の汎用性は低い。データにしてこそ汎用性は上がる。紙は重なり上がり時間と場所を食う。議員、秘書、事務局職員の誰にとってもデータの利便性は高いはず。紙ベースの議会運営の脱却を急ぐべきだ。立法によってDX化を推進している議会のDX化が進まないなんて笑えないコントである。


*DX化を推進することで人員に余裕が生まれると考えるがどうか。

*10年間、職員の増員は無かったと聞くが予算以外の理由があればご教示されたい。

*1名の増員の配置はどのように予定しているのか。


資料

参議院事務局職員定員規程の一部を改正する案

https://drive.google.com/file/d/1xfp7IA9lrtGoiBEUhzkbloU-fHdBqpy-/view?usp=drive_link


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