情報公開・個人情報保護審査会の国会同意人事

情報崩壊にならぬよう、、、情報公開しっかりと、こうかい?

総務省に情報公開・個人情報保護審査会という組織があります。情報公開審査会は、公平な第三者機関として、情報公開に関する審査請求について調査審議したり、情報公開制度の運用に関する重要事項について実施機関の諮問に応じて答申し、建議します。 このほか、情報公表施策、情報提供施策、又は公文書の管理等について、実施機関に対して報告を求めたり、意見を述べたりすることが出来る組織です。情報公開や個人情報の審議会は日本全国の各都道府県や市町村に置かれています。裁判所にもあります。今回、人事案件の対象となる組織は、開示請求人が行った開示請求に対して行政機関や独立行政法人の下した採決に納得がいかない場合に申請が為される機関です。申請を受けた情報公開・個人情報保護審査会は第三者的な立場から申請者から意見を聞き、行政機関から諮問を受けて、審査して行政機関に対して答申するという役割を担っています。

審査会の活動状況を調べてみると思っていたより多くの答申がありました。令和3年には1004件の答申がされています。審議中は1040件となっています。申請数は2000件近いのかもしれません。内訳は、情報公開が702件、個人情報保護が302件です。では、答申の結果はどうでしょう。行政機関の判断が妥当ではないと答申した数が340件となっています。なんと、33.9%に上ります。平均の審議日数は373日です。審議回数は平均2.6回となっています。処理が少し遅くなっているような印象を受けます。

それにしても33.9%も行政機関の決定が覆るのですから、いかに行政機関が隠蔽体質にあるかということの現れです。では、なぜ審議会は決定を覆す答申をできるのかというと、一定の権限が与えられているからです。一つにはインカメラ審議です。インカメラ審議とは対象となる文書の開示を審議会が求めた場合は断ることができないという権限です。ふたつめにはヴォーンインデックスです。これは対象となる文書に記録されている情報を整理・分類したものを提出させる権限です。最後に審査会は意見書、又は資料の提出を求めることができます。これらの審査会の権限を対象者は阻むことはできないことになっています。つまり、やむなく提出された資料を開示することが適当かどうかを審査会が判断して答申していることになります。とはいえ、対象となる文書が不存在であることも多く令和3年には341件もありました。行政の判断が覆った数とほぼ同件数です。

さて、委員の構成についてみてみます。常勤の委員は5名です。2名が元裁判官、2名が元検察官、1名が総務省OBです。非常勤の委員は10名です。弁護士が3名、会計士が1名、学者が6名です。なにか独特な構成です。常勤は全員が元公務員で、非常勤は全員が公務員ではありません。何か内部ルールでもあるのでしょうか。ちなみに常勤の報酬は年1824万円、非常勤は日額26400円です。

常勤が2名、非常勤が4名の退任予定に対しての人事案です。予想通り常勤2名は裁判官が1名、検事が1名、つまり二人とも元公務員です。非常勤もやっぱり予想通り、1名が会計士、3名が学者です。つまり、4名とも民間人です。

行政の判断に切り込むはずの委員会のメンバーの中心となる人たちが行政機関の出身者で揃えられています。非常勤のメンバーは主に分科会の会合の出席が主な任務です。行政を裁くのも守るのも行政出身者ということになります。公務員の身内意識は余りに露骨すぎるように思います。とはいえ、33.9%も行政機関の判断を覆しているのだから半官びいきな組織と決めつけるわけではありません。33.9%が多いと感じるか、民間人だったらもっと増えると感じるかの違いだと思います。

いずれにせよ、今回の人事案は私は否定的に受け止めています。常勤委員は元裁判官1名、元検察官1名、元官僚1名、学者1名、弁護士1名が良いバランスだと思いますがいかがでしょうか。

最後までご拝読を賜りありがとうございました。

参考

総務省 情報公開・個人情報保護審査会

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/jyouhou/index.html

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