辺野古ダンプ死亡事故とオール沖縄について

お沖縄の問題、おおきなおせわ・・・。

 ついに沖縄の辺野古の基地建設に反対する悪質な抗議行動による犠牲者が出た。

朝日新聞によると

「28日午前10時15分ごろ、沖縄県名護市安和の国道449号で男女2人が大型ダンプカーにひかれた。県警名護署によると、名護市為又(びいまた)の警備員・宇佐美芳和さん(47)が死亡、那覇市の女性(72)も足を骨折するなどの重傷を負った。現場は沖縄本島西海岸にある民間の桟橋付近。米軍普天間飛行場(宜野湾市の名護市辺野古への移設工事に使う土砂の搬出が行われており、国道に面した桟橋の出入り口付近で抗議活動が行われていた。署によると、ダンプが出入り口から国道へ出ようと左折した際、近くにいた2人が巻き込まれたとみられる。目撃者の女性(82)によると、自身が出入り口近くをゆっくり歩く「牛歩」で抗議活動をしようとしたところ、警備にあたっていた宇佐美さんが止めようとし、それを見た女性が抗議。そのとき、出入り口付近で停止していたダンプが発進。2人と衝突したという。移設計画をめぐっては、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前で抗議の座り込みが続くほか、2018年から土砂の搬出が始まった同市安和でも抗議活動が行われている。」

と報じている。事故自体は突発的な出来事だったのだろうが、基地建設反対運動の活動家によるこの地での妨害活動は2018年から続いている。今回の事故現場となった安和の土砂搬出場所は公道から歩道を横切って敷地内に入る進入路となっている。車両が横切る歩道はもちろん歩行者が優先される。反対運動活動家は進入路が歩行者優先である歩道の延長線上を横切ることを逆手にとって妨害行為を長年続けていた。道路上に座り込んだり障害物を置くと警察によって撤去されたり、威力業務妨害に問われる可能性を認識していたと思われる活動家たちは牛歩戦術を執る。牛歩とはプラカードなどを持って工事車両の前をゆっくり横断し、車両の通行を妨げる妨害行為のことである。牛歩なんていうものは思想の表明でもなければ議論を求めるものでもない。単なる嫌がらせ行為に過ぎず、意図的に行う集団的迷惑行為である。牛歩行為を一般的な歩行者と同様に扱う必要はない。意図的に他者に迷惑を及ぼしているからである。上記、朝日新聞の記事では活動家の迷惑行為の犠牲となった警備員の名前を公表しているが事故の切欠を作った活動家の名前は公表されていない。不可解である。報道によると土砂搬出場所の進入口での牛歩による危険行為に対し事業者側も安全策としてガードレールの設置許可を県に申請していたが認められなかったという。歩道を歩く歩行者の安全を確保するためのカードレールなのだが歩行者への配慮として設置が許されない。明らかに危険だと認められる状態が何年も続いているにも関わらずガードレールの設置は許可されない。つまり、自治体はガードレールで危険エリアを通行する歩行者を守る必要はないと判断したのだと受け取れる。ガードレール設置の要望は沖縄県知事である玉城デニー氏の耳にも入っていたという。行政は歩行者を守ることに何を躊躇したのか、行政が憚ったのは活動家に対してだろう。ご存じの通り沖縄県知事の玉城デニー氏は辺野古基地建設に強硬に反対する立場にある。玉城デニー氏は辺野古基地建設の反対勢力を支持基盤として知事に当選している。

 この安和でのダンプによる死亡事故を受けて玉城デニー氏の支持勢力であるオール沖縄会議は下記のような声明(要約)を発表している。

1.今回の死傷事故の原因は、防衛局が辺野古新基地建設事業の工事を急がせるために、業者に無理を強いたことにある。防衛局は、全ての工事を中断し工事の在り方を全面的に見直すこと。

2.沖縄県知事は6月28日、今回の死傷事故を受け、防衛局に対して、「事故原因が究明され、安全対策がされるまでの間は、土砂搬出作業を中止する」よう求めた。知事は、辺野古新基地建設事業の公有水面埋立法に基づく承認権者であり、何よりも国道449号の道路管理者である。防衛局は一方的に搬出作業の再開を決めるのではなく、「事故原因」、「安全対策」について知事に説明すること。

3.私たちの抗議運動は、辺野古新基地建設反対という県民の民意に基づく行動である。また、憲法第21条により保障された基本的人権としての市民の表現の自由の行使であり、憲法の実践でもある。今回、負傷した市民を含め、現場で抗議運動に参加している市民には、非難されるべき事情は全くない。

 私たちはこれからも、県民の民意と憲法に従い、安全に配慮しながら、現場での抗議運動を継続する。

立憲民主党、社民党、共産党、れいわ新選組などを含むオール沖縄のメンバーは恥ずかしくないのだろうか。驚くべき本末転倒な声明である。1.について、事故は活動家による妨害行為(迷惑行為)がなければ起こりえない。防衛局も工事事業者も妨害され続けている被害者であり、事故の犠牲者は妨害行為の二次的被害者に他ならない。2.について、事故原因は現場周辺の監視カメラの映像によって速やかに究明されるであろう。辺野古基地建設事業に関わる法的決着はとうに着いているのだから今更玉城デニー知事が行使できる法的手段はない。国道の管理者が玉城デニー知事であるのなら公道での危険を承知しながら危険防止策を無視し続けた玉城デニー氏の過失が問われて当然であると考える。3.について、憲法で保障される表現の自由とは公然とした迷惑行為や妨害行為では断じてない。都合の良い憲法解釈を振りかざし長年に渡って不当な妨害行為を抗議運動と称して続けてきたことにより、警備員を配置せざるを得なくなり、妨害者であってもその身の安全を確保しようとした警備員が事故の犠牲者となったことに対して反省しないばかりか、驚いたことにその責任を防衛局に転嫁している。危険行為を繰り返し工事車両の通行を妨害する活動家の犠牲になった警備員の死を冒涜する主張であり許しがたい。

 この事故を受けて玉城デニー知事は「県民の安全に責任を持つものとして、極めて遺憾である」としたうえで「事故原因が究明され、安全対策が取れるまでの間は、沖縄防衛局に対して工事のための土砂搬出作業を中止するように求める」こととした。県民の安全に責任を持つものであるならば今回の事故に対する責任を玉城デニー知事はとる必要がある。危険を承知しながら未然に防止策を講じず人命が失われた責任は重大である。また、安全対策を取れるまで工事を中止するように求めるというが、ならば道路の管理責任者である玉城デニー氏が先頭になって活動家による妨害活動を排除しなければならない。最も有効な安全対策は迷惑行為を繰り返す活動家の排除である。玉城デニー氏と同様の要求をするオール沖縄は一緒に不埒な妨害活動家の排除に注力すれば良い。責任転嫁し、他力本願な対応では単なる反社会的人物もしくは反社会的集団とされてもしようがない。併せて、防衛局や工事事業者は遠慮なく妨害行為者を威力業務妨害で告訴すればよい。亡くなられた警備員の家族や親族や所属企業も同様に刑事告訴や損害賠償請求訴訟を提起すればよい。

 県は2月にも安和と同様に本部町での基地建設反対活動家による悪質な妨害行為に対し「大型車両の往来を妨害する行為が県港湾管理条例で定める禁止行為に該当する」という警告看板を2枚設置し、禁止行為を行った場合は「条例に基づき過料を処することがある」と警告をしていた。ところが活動家の強硬な抗議によって県は5月に当該看板を撤去している。このことからも県は県民の安全を守る責任を放棄し危険を承知で安全対策を講じず妨害活動家の禁止行為を放置してきたし、活動家の悪質な妨害行為に屈してきた。

 基地の是非に関する議論はここではしない。だが、醜悪な基地反対運動によって一人の命が奪われたことは断じて看過できないことだ。このままでは活動家の身代わりとなって亡くなった警備員は泛ばれない。平和主義者と宣う身勝手で横暴な活動家が正義を翳すことを許してはならない。基地移転建設に関する問題は法治国家として決着は既についている。自分たちの言い分が認められなければ抗議行動と称する粗暴で醜悪な妨害行為にでる。

 こんな輩たちの身代わりとなる犠牲者が出てしまった以上、沖縄県の治安、行政の執行姿勢、法令順守の意識改革、悪質な社会活動家の排除、迷惑防止条例の改正など早々に取り組むことが望まれる。県執行部および玉城デニー氏よ、安和の事故現場に歩道用(歩行者用)信号機を設置せよ。信号があれば牛歩は成立しない。信号さえあれば今回の事故は防げたし犠牲者がでることもなかった。沖縄県民よ、強引で不当な妨害活動を続ける自称平和主義者の美辞麗句に騙されてはいけない、現実から目を背けるな。


参考

辺野古めぐる抗議現場でダンプにはねられ警備員死亡 抗議者も搬送 朝日新聞

https://www.asahi.com/articles/ASS6X15YXS6XTPOB002M.html

安和桟橋出口での辺野古土砂搬送ダンプトラックによる死傷事故について オール沖縄

https://all-okinawa.jp/3056/

沖縄県名護市ダンプ事故で警備員死亡:実態と異なる認識を拡散する共同通信 AGORA

https://agora-web.jp/archives/240629011450.html

辺野古土砂搬入作業を中止 官房長官が発表 警備員死亡事故受け 沖縄 FNN

https://www.fnn.jp/articles/-/722271#google_vignette

デニー知事「土砂搬出作業の中止を」 防衛局へ「原因究明と安全対策」要求 名護市安和のダンプ事故 沖縄 琉球新報

https://ryukyushimpo.jp/news/politics/entry-3240399.html

令和6年7月11日付・産経新聞社説・辺野古ダンプ事故 危険な抗議活動をやめよ

https://www.nishino-law.com/publics/index/121/detail=1/b_id=196/r_id=12078/

辺野古ダンプ事故「あなたは県民を殺した責任者」 オール沖縄が防衛局に工事中止要請 産経新聞

https://www.sankei.com/article/20240802-VSQ3MDO76FP5XCDYPPGZ4MYTZQ/

牛歩の市民団体「警備員の合図に問題」「飛び出したわけではない」 辺野古ダンプ事故

https://www.sankei.com/article/20240701-S6CIBWTNQNISBM63RY3XVVP6WY/

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