原子力委員会の国会同意人事案について
自己、原子力が強い。。
原子力委員会の国会同意人事案についてである。原子力委員会は、原子力の研究、開発及び利用に関する政策に関すること、関係行政機関の原子力利用に関する事務の調整に関すること、原子力利用に関する資料の収集及び調査に関すること、法律に基づき委員会に属させられた事務その他原子力利用に関する重要事項に関することについて、企画し、審議し、決定することを所管している。昭和36年に設置され政府の原子力行政をリードしてきた。昭和53年に原子力安全委員会が分離独立。福島第一原子力発電所事故をうけて独立性の高い原子力規制委員会が設置され核物質防護に関する事務は移管された。その後、原子力安全委員会は規模を縮小して存続してきた。2001年森内閣時までは政治家が委員長を務め、三木武夫、中曾根康弘、佐藤栄作、宇野宗助ら歴代総理や大物政治家が歴任してきた。原子力委員会から原子力の利用と原子力の規制という両翼が分離されたことから抜け殻にも等しい状態になったと言っても過言ではない。本委員会が必要か必要ではないかの二択であれば必要ではないだろう。原子力政策の主流は資源エネルギー庁に移っていると認識している。
非常勤の新任案である吉橋幸子氏は岐阜大学卒業後に大阪大学大学院工学研究科を修了した。大阪大学大学院工学研究科環境エネルギー工学専攻助教を経て名古屋大学核燃料管理施設教授を務めている。まだ51歳と若い。核燃料安全専門審査会や原子炉安全専門審査会の審査員の任命歴がある。核融合や加速器中性子源に明るい。原子力学会で女性の人材育成やダイバーシティにやたらと拘ること、かつて男女共同参画事業の委員を務めていたことなど辟易してしまう面もあからさまにあるのだが放射性廃棄物専門部会しかなくなっている原子力委員会にはある意味適任者であると言える。三人しかいない委員会のジェンダーバランスも意識しての起用であるのだろうが、専門分野を鑑みると吉橋幸子氏の非常勤での新任案には賛成するべきだと考える。
(原子力安全委員会は2012年に廃止されている)
参考
原子力委員会HP
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