個人情報保護委員会委員の国会同意人事案について
おじん情報保護。
個人情報保護委員会委員の国会同意人事案についてである。任期は5年、委員長を含めて本会のポストは9名。委員長は常勤、委員は常勤が4名、非常勤が4名である。報酬は常勤が年2122万円、非常勤が日31100円、委員長は年2460万円である。昨年の同意人事の際にも記したが同委員会の主な業務は下記の通りである。
*個人情報等をめぐる国内外の状況変化等に対して制度的に取組む。
*漏えい等報告や個人情報の取扱状況等に関する相談・情報を活用することに加え、行政機関等に対しては定期的・計画的な実地調査を行うことにより公的部門及び民間部門の各主体に対する効率的かつ効果的な監視・監督を行う。
*個人情報等を含むデータが安全・円滑に越境移転できる国際環境を構築するため国際的な枠組みでの議論や米国・欧州等の各国・地域との対話等を通じて自由なデータ通信の発信や連携強化を図る。
*個人番号制度に基づき特定個人情報が行政機関等や事業者において適正に取り扱われるよう指導・助言、検査等を適時適切に行う。
*高い専門的・技術的知見を蓄積しつつ個人情報保護制度に関する企画立案、総合調整、監視・監督等の役割を適切に果たし実効性を確保するための体制強化を進める。
さて、同意人事であるが前委員長の藤原静雄氏が昨年8月から欠席が続いていたことから常勤の委員長の新任案となる。新任候補である手塚悟氏は慶応大学工学部を卒業後、日立製作所に入社し約20年間勤めた。平成21年に東京工科大学コンピューターサイエンス学部教授となり現在は慶応大学大学院グローバルリサーチインスティチュート特任教授に就いている。過去には本委員会の非常勤委員を務めたこともある。個人情報など重要情報を電子的やりとりで利用する際の真正性を確保する為の仕組みづくりに携わってきている。経産省や総務省と連携して情報セキュリティ分野からの取り組み、社会インフラに現在も貢献している。情報ネットワーク法学会理事長やデジタルトラスト協議会理事長も務める。電子署名法及び認証業務に関する法律の制定にも寄与。技術系研究者の枠に留まらない経験を積んでいることから手塚悟氏の本委員会の常勤の委員長への新任案には賛成するべきだと考える。
参考
個人情報保護委員会について
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