日本共産党は32年テーゼを捨てたのか(参議院浜田聡議員のお手伝い)
こしあんンルーレット、おそロシア。
ところで、オウム真理教、朝鮮総連、日本共産党、核マル派、中核派、共産同、革共同、第四インターなど16団体が一括りにされているのですが何のことかお分かりの方も多いと思います。これらの団体は破壊活動防止法の調査対象団体に指定されています。破壊活動防とは暴力主義的破壊活動を行った団体に対し規制措置を定めると共にその活動に関する刑罰を定めた日本の法律です。上記に列記した団体を代表とする16団体は暴力主義的破壊活動を行った団体として法の下で監視対象とされているのです。
ちょうど1年ほど前に日本共産党の綱領の改訂について記事を纏めました。(https://masahikosakamoto.amebaownd.com/posts/16469828)今回は日本共産党の所謂「32年テーゼ」を中心に考察してみようと思います。32年テーゼは進歩的文化人の源流として反日的日本人の聖典と言われています。内容の概略は以下の通りです。
•日本は強盗的帝国主義であり、現に帝国主義的強盗戦争を行っている。
•日本独占資本主義は絶対主義的な軍事的・封建的帝国主義であり、軍事的冒険主義で ある。
•日本国内には封建制の強大な遺物、農民に対する半封建的搾取方法が認められる。
•日本はフランスとともにソビエトに対する出征の発頭人としての役割を引き受け、反ソ計画を持っている。
32年テーゼを単純に読むだけですと日本のことを乱暴に罵倒する文書だと思われます。日本共産党はそもそもソビエトのコミンテルンの日本支部として設立されており、当時の指導者であるスターリンの意向が反映されていると考えられます。32年テーゼにはフランスと日本がソ連を攻撃すると書かれており、スターリンの日本に対する恐怖がテーゼに反映されているのだと思います。他国へのテーゼに比べて日本に対するテーゼは連発されており、大量のテーゼは日本がソ連にとって最優先課題の一つだと位置づけられていたのでしょう。日本共産党に出されたテーゼによって日本の歴史を暗黒化し徹底的に否定することで日本民族の弱体化を図る手段になりました。スターリンにとって日露戦争の敗北がルサンチマンになっており、徹底して日本に自虐史観を植え付けることで愛国心を削いで国家人力の低下を期待したのです。
ロシアは有史以来無敵を誇る常勝国家でした。ナポレオンを初めて撃退したのもロシアです。かのビスマルクでさえロシアとだけは戦わない、と固く誓っていたといいます。ロシア帝国は常に敵を撃破し、また敵を恐怖におとしめるに足る国力と勢力を保持してきました。そう、日本国と戦うまでは。栄光に満ちたロシアの歴史に初めて黒星を付けた日本です。この敗戦はロシアにとって衝撃的なものでした。以来ロシア人の中には日本に対する敵愾心と復讐心と恐怖心が根強く刷り込まれていったことが容易に察せます。
そして、大東亜戦争の末期、昭和20年8月にそのことが証明されます。「日本降伏」が確定的になったのを見極めたソ連は日ソ中立条約を無視して宣戦布告を発しました。そして、日本国がポツダム宣言を受諾した8月15日以後も戦闘行為を停止せず、怨念にとり憑かれた様に日本軍を追い詰めていきます。さらにはポツダム宣言をまったく無視して北方領土へ侵攻しました。挙げ句には「戦争終結」の事実を無視し、日本兵を捕虜として極寒のシベリアへ抑留しました。長きに渡り述べ57万数千人を強制労働に従事させ、結果として推定で5万数千人が生きて祖国の地を踏むこと叶いませんでした。栄光のロシアの歴史を汚した日本人に復讐するのは今だとばかりに相手が日本人であれば条約も終戦も無視した行為を連発しました。ロシアの日本への恐怖と恨みがこれほど狡猾で残虐で傍若無人な国家的行為に走らせたのでしょう。そのような事実を見れば「32年テーゼ」がもたらされた昭和7年当時ソ連(ロシア)がいかに隆盛を極める日本に対して敵愾心と恐怖心を持っていたか理解できます。
下記資料:「コミンテルンと日本共産党」より(日本歴史家基金)
前列右から2人目が片山潜氏 ISBN5824301360
コミンテルンは日本以外にも多くの国にテーゼを送っています。しかし、その多くはセレモニーの祝文や活動への檄文に留まるものです。イタリアやドイツにはファシズムとの闘争を促したり、ペルーには共産組織に組成を希望する文書です。内戦が激しくなる中国へは助言に留めています。ところが日本に対しては1922年から32年テーゼとなる1932年までに15通も文書が送られています。要するにコミンテルンの主目的は日本共産党への指導とテコ入れであったと言えます。さらにはソ連が国を挙げて日本の弱体化を図っていたという見方もできます。32年テーゼの効果はまるで「ソ連の怨念」のごとく現代日本にも暗澹と広がっています。戦後の共産主義勢力の台頭と無秩序にくり返された極左過激派によるテロ事件や騒擾事件は現代日本の左傾思想蔓延の確かな土壌となっているのです。日本政府は治安維持法から破壊活動防止法に規制を移しています。そして、未だにロシアが抱く日本恐怖症から発した日本共産党という亡霊を監視しているのです。
さて、レーニンによるロシア革命後、ロシアはコミンテルンを通じて各国に共産主義という思想の輸出と各国のソビエト化を目論みました。即ち、共産主義国がソビエト1国だけだと資本主義国に取り囲まれてしまうことを恐れたからでしょう。諸外国にソ連の為の工作やスパイを送り込み、政治体制を混乱させ、革命を起こそうと考えていたと思われます。32年テーゼの当時、日本共産党の具体的な目的はスパイ活動を通じてソ連に情報を流し、中国大陸に進出していた日本軍のソ連侵攻を阻止することに加え、中国で進行中だった共産主義革命を支援することであり、いずれもコミンテルンが与えた任務でした。共産党は他国と内通し他国の指示に従って自国の体制を転覆させようとしていたに過ぎなかったのです。日本共産党が声高に言う「戦前、侵略戦争に反対した唯一の政党」というのは真っ赤な嘘なのです。国家転覆を狙い反日行為をし続けていた政党が日本共産党なのです。
日本共産党はこのことについて「レーニンの考え方の一部に誤りや弱点があったことは認めるが、レーニンが死んでしまったからしょうがない」という子供のようなコメントを残しています。「日本共産党は生まれたばかりの組織であり、自律的かつ自覚的に活動するに至らず、天皇絶対の専制政治を打ち破るために全力を尽くしていた」と総括している。要するにテーゼの対して誤りや弱点を認めながらもコミンテルンの指導に盲目的に従っていたにすぎないと認めていることになろう。ソ連はレーニンの死後、37年ごろからスターリンが覇権主義的支配を強めるようになります。その専制と弾圧はコミンテルンにも及んでいました。それは世界各国での革命運動の妨げにもなっていました。スターリンは約2000万人にも及ぶ虐殺を行ったとされていますが、日本共産党は「当時、日本共産党中央は、天皇制政府の弾圧で獄中にあり、コミンテルンの変質の進行を知ることはできませんでした」とコメントし、知らなかったことだからしょうがないという立場に立っています。言い訳にすらならない低次元なコメントです。
32年テーゼはその後、51年テーゼへと繋がっていきます。要綱には「日本の解放と民主的変革を平和の手段によって達成しうると考えるのはまちがい」とし、軍事方針として「武装の準備と行動を開始しなければならない」として採択に至っています。主な内容は下記になります。
・日本はアメリカ帝国主義の隷属化にある半封建的な植民地的国家である。
・したがってこのアメリカの支配から我が国の国民を開放するためのいわゆる「民族解放」と32年テーゼに規定する我が国の半封建的な反動勢力を打倒するという「民主主義革命」とを結合した「民族解放民主革命」が当面する革命の任務である
・日本の開放と民主的変革を、平和の手段によって達成しうると考えるのはまちがいである(これまでの平和革命方式を捨て、暴力革命を採ることを表明)
これによって日本共産党は全国各地で火炎瓶が飛び交う暴力闘争を繰り返し行いました。白鳥警部射殺事件や大須騒乱事件もそうした中で起こりました。その結果、日本共産党は国民の支持を失い、1952年の総選挙では全員が落選することとなりました。
その後、「権力が暴力で革命運動を抑圧しない限り、革命運動も暴力を行使しない」という「敵の出方論」に方針を転換しました。要するに武装闘争をすると自分たちの議席を失うことが分かったのでしていないだけで、敵の出方論を未だに撤回していないのですから武装闘争や暴力革命を捨ててはいないということになります。現在においても日本共産党が破防法の対象団体になっているのはこのことが原因となっています。51年テーゼ自体は55年に撤回しているものの、「新しい綱領が採用されてから後に起こったいろいろのできごとと党の経験は綱領にしめされているすべての規定が完全に正しいことを実際に証明している」として武装闘争を正しいことと評価しています。58年に宮本顕治書記長も51年テーゼを「一つの重要な歴史的な役割を果たした」と評価しています。
58年以降、日本共産党は「敵の出方論」を翳しつつ武装闘争を肯定はしていません。しかし、その路線変更を不服とする党内勢力は日本共産党から枝分かれして極左暴力集団を結成するに至りました。中核派、核マル派、共産同、革共同などは日本共産党の子孫にあたります。そして、その子孫たちも破防法の調査対象となっています。
今年、ロシアのウクライナ侵攻を受けて日本共産党の志位委員長は「結党以来、反戦平和を貫いてきた」と嘯いています。反戦平和どころか、国体を否定し、歴史を捻じ曲げ、暴力による革命を目指し、国家転覆を目論見、スパイ行為によるソ連への情報漏洩、武装闘争、テロ行為を行ってきたのが日本共産党なのです。日本共産党をはじめその関係団体、派生団体によって100名以上の命が奪われて来たのです。ソ連の指導下で、32年テーゼによって日本での内乱やクーデターを企み、51年には警察官の殺害、集団リンチなど暴力による破壊活動を公然と行い社会を震撼させています。日本共産党が反戦を貫いてきたなどというのは実態とは正反対の真っ赤な嘘なのです。日本共産党の歴史はソ連の手下として血まみれの歴史を歩んできたのです。かつて、日本共産党は核武装に賛成し、非核三原則には反対をしていました。その口が反戦平和を貫いた政党だと言うのですから二枚舌も甚だしいし、過去の過ちを全く反省していない証左だといえます。
最近になって志位委員長は仮に日本が侵略の対象となった場合について、「急迫不正の侵略がされた場合、自衛隊を含めあらゆる手段を用いて、国民の命と日本の主権を守る」と発言しています。日本共産党の綱領では自衛隊について「国民の合意での憲法第9条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進をはかる」と明記しています。自衛隊を解消することを企む日本共産党が有事には自衛隊をもってして国民と主権を守るというのですから明らかに矛盾しています。この矛盾に対して志位委員長は機関紙赤旗内で「今、急に言い出したことではない」という答えにも説明にもならないコメントをしています。最近では志位滅裂と言われてしまっているそうです。日本共産党とは万事においていい加減なのです。昨今の日本共産党はマルクスやレーニンやスターリンなど国民の不信を買う名前は封印して革命色を薄めようとしていますが、本質は何ら変わりないのです。日本共産党がロシアや中国をいくら批判しようともイデオロギーや革命体質はそのまま引き継がれているのです。イデオロギーは未だに恐ロシアの日本支部なのです。つまり、日本共産党はロースキー・ミール、ロシアの世界の一員なのだと思うのです。
「最初にブルジョワを打破する革命を起こして、次に民主主義を打破する革命を起こす」という二段階革命論、「2つ以上の異なる政党・団体などが共通の政治目的のために合同・統一して闘争・運動すること」という統一戦線術、これらの基本路線に変更はないのです。そして、国政選挙において日本共産党は立憲民主党、社民党、れいわ新選組をうまく取り込み選挙協力を行っています。日本共産党による統一戦線術に既存野党がまんまと飲み込まれているのです。
世界各国での共産党の状況ですが、G20で共産党が議席を獲得している国は日本、スペイン、ブラジル、フランス、メキシコだけです。お隣の韓国では共産活動をする団体を規制しており2014年には共産党に解散命令が出されています。ドイツ基本法でも韓国と同様の法律があります。アメリカでも共産主義活動を抑制する法律があります。政治活動として堂々と共産党の看板を掲げているのは独裁国家の中国や北朝鮮を除くと日本とフランスぐらいではないでしょうか。日本では共産主義者や共産党員であることを大っぴらに口に出来るということは国際的にはみっともないことなのかもしれません。
最後に破防法の調査対象団体である日本共産党と政治的に協業する、例えば選挙協力などをその団体の意思として積極的に行うような行為は日本共産党と同様に暴力革命を否定していない、もしくは容認すると推察することも出来ると考えます。であるなら、それらの協力する他団体も破壊活動防止法の調査対象団体に指定するべきだと思いますがいかがでしょうか。立憲民主党、社民党、れいわ新選組、、、、。
以上、最後までご拝読を賜りありがとうございました。
参考資料:Wikipedia 51年綱領
https://ja.wikipedia.org/wiki/51%E5%B9%B4%E7%B6%B1%E9%A0%98
Wikipedia 32年テーゼ
https://ja.wikipedia.org/wiki/32%E5%B9%B4%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%BC
公安調査庁、共産党が破防法に基づく調査対象団体であるとする当庁見解
https://www.moj.go.jp/psia/habouhou-kenkai.html
衆議院、日本共産党と「破壊活動防止法」に関する質問主意書
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a190189.htm
破壊活動防止法、Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%B4%E5%A3%8A%E6%B4%BB%E5%8B%95%E9%98%B2%E6%AD%A2%E6%B3%95
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