吉備中央町がふるさと納税対象取消、問い合わせには「回答しない」と回答

吉備しい(´;ω;`)ウッ…

 岡山県加賀郡吉備中央町に対して総務省が今年6月17日にふるさと納税の対象自治体を取り消す決定を出した。岡山県吉備中央町は、返礼品としていたコメについて、生産者に買い取り費用などに加えて、出荷量に応じた奨励金を交付していたとして、返礼品の調達費用は寄付額の3割以内とする基準に違反したという。吉備中央町は総務省との見解の違いなどと説明しているが返礼品の買取費用とは別に奨励金を支給することで寄付金の三割以内とする返礼品の上限を誤魔化していたことは火を見るよりも明らか。むしろ奨励金などという屁理屈を講釈していることが計画性や悪質性を明らかにしているのではないか。吉備中央町スキームが許されるならふるさと納税の寄付金の自治体による奪い合いは更に熾烈になり制度の維持を危うくする可能性すらある。

 吉備中央町のふるさと納税にはこれまでに別件でも疑義の声が上がっていた。別件というのはNPO法人サラブリトレーニングジャパンの行う引退した競走馬の再調教事業への給付についてである。詳しくは下記レポートをご覧いただきたい。

特定NPO法人サラブリトレーニングジャパンについて

https://masahikosakamoto.amebaownd.com/posts/51517711

認定NPO法人サラブリトレーニングジャパンの関する総務省の回答

https://masahikosakamoto.amebaownd.com/posts/51579794

認定NPO法人サラブリトレーニング・ジャパンの違法性を検討する

https://masahikosakamoto.amebaownd.com/posts/51763301

サラブリトレーニングについて役所の回答に喝!

https://masahikosakamoto.amebaownd.com/posts/52701993

サラブリトレーニングジャパンに直接聞いてみた

https://masahikosakamoto.amebaownd.com/posts/53126194

 このNPO法人サラブリトレーニングジャパンの役員には吉備中央町の山本雅則町長も名前を連ねている。いわば山本町長にとっては身内のような団体だろう。そんなNPO法人サラブリトレーニングジャパンの収入の約7割が吉備中央町のふるさと納税による寄付金である。このNPO法人サラブリトレーニングジャパンは岡山乗馬倶楽部と運営がほぼ一体化しており事業の多くが岡山乗馬倶楽部に委託し寄付金の大半がその支払いに充てられている。岡山乗馬倶楽部がNPO法人を介してふるさと納税制度を使い公金を得ることで事業資金を調達しているのではないかと思われても仕方のないことではないか。そのような不透明な行為も吉備中央町の不正返礼による自爆にて今後は続けられなくなった。この責任を山本雅則町長はどのように取るのだろうか。山本町長は「「最悪の結果になった。返礼品の米を提供していた町内の農家やふるさと納税をしてもらった人にはお詫びしたい」と述べる一方で「おいしい米をつくり、農地が耕作放棄地にならないように思いを込めた町の取り組みが、違った考え、違った見方で判断された」と不満を表明している。耕作放棄地対策は適法に行うべきであり制度に違反して行うものではない。支離滅裂な反論である。山本町長には先ずは責任の所在と責任の取り方を明らかにしてもらいたいものだ。大きな収入源を失ったにも関わらず他所の責任を主張するだけでは町民は浮かばれない。山本町長と協働推進課の過失によって吉備中央町が被る損害や不利益、不名誉は計り知れない。全国に約1500ある自治体でふるさと納税の対象団体を取り消されたのは僅か5団体だけ。岡山県では初。実に屈辱的であるし、岡山県にとっても不名誉である。レッドカードを受けて退場になり、それでもなおピッチ外で不満を宣う行為は悪童のレッテルを貼られてもしょうがないふるまいだ。山本町長は町が被った損害を顧みて自身の進退を決するべきではないか。

 さて、今回、新たな問い合わせを町役場に行った。内容は下記の通り。


岡山県吉備中央町協働推進課 御中

担当者 様

日々のご精励に敬意を表します。

参議院議員浜田聡の政策担当秘書をしております坂本と申します。

不躾ではございますが下記の件についてお調べ頂きお返事を頂戴できましたらと存じます。

*特定非営利活動法人吉備高原サラブリトレーニング(現NPO法人サラブリトレーニング・ジャパン)に関しまして当該法人の平成31年の事業報告書に「吉備中央町」から「お祝い」として収益が計上されています。この支出について以下の点を伺います。

1.この支出の公共目的は何か

2.どのような法律や条例に基づいた支出か

3.この支出に関して議会の承認を得ているか

4.山本町長が当該法人の理事に名を連ねているが「お祝い」として公金を支出することに問題はないか

以上、恐れ入りますがお早めにご教示頂きたく存じます。

何卒、宜しくお願い致します。


参議院議員浜田聡事務所

政策担当秘書 坂本雅彦


 上記の問い合わせは6月13日に送付したものであるが回答がないことから6月25日に再送付している。それでも回答は得られない。やむを得ないので7月9日に直接役場の担当部署に連絡を入れた。協働推進課の電話口に出た者から担当者に繋がれてオグラ氏という者が対応した。暫し待たされた後に電話口に出たオグラ氏は「この問い合わせには回答しないということになっている」と言い切った。私は「では回答しないというその旨を堂々と回答するべきではないか、私もそのような声が国民から寄せられて、それに対応しているからそちらに問い合わせているのであって、役所もそれに対して何らかの対応をするべきではないか」と申し伝えたところオグラ氏は「上席に確認して連絡します」ということであった。数日が経過するが予想通りオグラ氏からの連絡はない。政治家と役人の間にヒエラルキーの差はない。私は自分の役割として問い合わせを行っているに過ぎない。それに対してあからさまにぞんざいな態度をとり自己肯定感を出すとは如何なることか。これは吉備中央町の山本町長の体質の現れなのかと思われてもしようがない。上記、問い合わせの回答がどうであろうと公務員法でも公債法でも既に5年の時効が成立している。何かの罪に問われることはない。町役場が自身の関わる民間事業者に「お祝い」として金銭を送る行為を慎めばよいだけのことである。役場の回答である「回答しない」というのは「回答できない」とも受け取れるし「回答したくない」とも受け取れる。「回答できない」というのであればその理由を添えるのが適当だし、「回答したくない」というのならば「回答することで自身の不利益に繋がる恐れがある」という意味合いが強いと考える。「回答しない」は「無視します」に等しく公明正大であるべき行政の理念を蔑ろにすることに他ならない。日本国憲法にもあるように「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」はずだ。町職員は山本町長の下僕ではない。国民に対する崇高な奉仕者であることを忘れてはならない。「都合が悪いから答えない」「やましいから答えられない」以外の理由があるのなら示して頂きたいものだ。

 ちなみに毎年多くのふるさと納税などの公金が支給されていたNPO法人サラブリトレーニングジャパン(令和6年に認定NPO法人ではなくなった)の役員や会員になっていたのは山本雅則町長だけではない。吉備中央町協働推進課のメンバーの複数名が会員に名を連ねてきた。その理由として共同推進課は「ふるさと納税を活用したガバメントクラウドファンディングによる寄付金が原資である事業ですので、事業の公益性や町が掲げる施策との整合性に基づいた事業内容であるか、また、事業収支などについて、町として把握しておく必要があるため」としている。明らかな詭弁である。日本全国に公金が支給されている事業者は数多ある。NPO法人は特に多い。公金が支給されているからと言って役員に行政の長が就いていたり、窓口となる部署のメンバーが対象団体の正会員になっていることは稀であるしそのような必要はない。役人は警察やスパイではない。公金の交付団体の中に現実的に入って実態を把握したり監視したりする必要はない。そのような発想は町民に対するマウンティングの一種ともとれる。逆に役人や公人はそのような誤解を招く行為を避けるはずである。行政が民間団体の役員や会員として関与している団体に多額の公金を交付し続けることは公正な行為とは到底思えない。過度の関与は癒着の危惧を生む。「天網恢恢、疎にして失わず」とは言いすぎやもしれないが職務にあっては公正無私であらねばならない。少なくとも私は疑問が払拭されるまでは調査を続ける必要があると思っている。山本雅則町長は自身が逮捕されるドラマ仕立ての動画をYOUTUBEで流しているが、それはシャレにならない。現実のこととならないことを願うばかりである。


参考

吉備中央町HP(協働推進課)

ふるさと納税指定対象団体取消しについて

https://www.town.kibichuo.lg.jp/soshiki/6/18026.html

吉備中央町がふるさと納税から除外…町長「残念な判断」 2024年度の寄付額は11億1100万円余り「影響は本当に大きい」 瀬戸内海放送

https://www.youtube.com/watch?v=OrhR8BVc7_g

坂本雅彦ホームページ

坂本まさひこ  作家 国会議員秘書

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